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越境情報紙「三遠南信Biz」

ヨコマエ君のこと

三遠南信Bizも創刊から2年が経ち、遅ればせながら世間でいうところの「DX」に挑戦しなくては…と一年発起し、この2カ月ほど外部のクリエイターと打ち合わせを重ねてきた。そして10月31日朝、購読者増を図るべくランディングページを公開してみた。ここまで長かったが、気づきが得られるワークショップ形式の打ち合わせは楽しかった。

これから先も課題の発見と解決、PDCAサイクル回しが果てしなく続いていくのだろうが、それらを苦と思わず、どうせなら楽しみたい。そう思っていたところ、先日の打ち合わせで楽しくやれる理由が見つかった。ランディングページの更新兼SNS活用担当者としてプロジェクトに参加してもらっているヨコマエ君という営業部の若手社員がいるのだが、この彼が実にいいのだ。

彼を担当者に選んだのは「この種の経験を多く積み、いずれはDXの担い手の一人に成長してほしい」という願いによるもので、伸びしろへの期待が9割であった。「若くて素直だし、世代的にもやれるだろう」と踏んだのだ。

独特の笑みを浮かべるヨコマエ君(休日にたまたま会ったラーメン店で。彼は二郎系ラーメンの野菜マシをオーダーした)

実際、その役割を頼んだところ、二つ返事で素直に引き受けてくれた。その独特の笑顔は、抜擢を意気に感じているようであった。
それから2カ月、打ち合わせをする中で聞いたヨコマエ君の発言は実にフレッシュで、予想していた以上に初々しかった。

つい先日、ランディングページをフェイスブックの自社投稿で、どんな言い回しでどうPRするかを話し合っていたところ、ヨコマエ君が例として挙げたのは「見てください…」という無垢なワンフレーズだった。

難しく考えていた私は必死で笑いをこらえながら悶絶してしまった。

私の反応を見たメンバーの一人は「ヨコマエ君の発想はいい」と断言した。「だって編集長、大ウケしてるじゃないですか」と言われ、ハッと我に返った私は思った。いや、全くその通りだ、と。このフレッシュさはむしろ生かすべきであると話すと、ほかのメンバーも賛同し「ヨコマエ君をみんなで盛り上げていこう」ということで一致した。

当のヨコマエ君は場の雰囲気に戸惑いながらも、例の笑みを浮かべ、「ハイ、良い方に捉えて頑張ります」と控え目に宣言していた。

どこの企業でもこうした事業には「ITに詳しいエキスパート」というイメージに近い人材が登用されるのだろう。そして手の込んだ策を打ったり、刺激的なフレーズで成果をあげるのだろうが、本紙の場合はほぼゼロからのスタートである。うぶな人材が長い道のりを一歩一歩進みながら、読者の皆さまをはじめとする社内外の人々に支えられ、応援されながらDXの旗手に育っていくのだ。

ありがたいことに社外のクリエイター氏は、弊社がいずれ自走することを前提に関わってくれている。この良い環境の下、ヨコマエ君はきっと力を付け、そう遠くないうちに頼れる存在になるであろう。場合によっては広域的に有名な「中の人」になるかもしれない。

皆さんもそんな日が来ることを心の底で願いながら、温かく見守っていただけたらと思う。彼はやれる。私はそう信じている。

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