天竜川流域を中心とした三遠南信地域の映画を通して、地域の価値を見出す「第2回伊那VALLEY(バレー)映画祭」(実行委員会、井上井月顕彰会主催)が11月12日から14日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱ西ホールで開かれる。今年は「伊那谷ものがたり」「アイヌと伊那谷」「戦争の記憶」「朝鮮民族の流転」の4つをテーマに11作品を上映する。入場無料。
2日目の13日は、豊橋市が舞台の一つとなっているNHK連続テレビ小説『エール』の主人公・古山裕一のモデルになった作曲家、古関裕而が音楽を担当した戦争映画『戦ふ兵隊』(1939年、66分)など戦争関連の3本を上映する。
『戦ふ兵隊』は日中戦争下に戦意高揚を目的に制作されたが、厭戦的な内容のため公開禁止となり、戦後に見つかった約8割のフィルムが「幻の傑作」として70年代から自主上映されている。
現在放送中のエールで裕一は、数々の軍歌を世に送り出した自責の念からようやく解放され、同じ苦悩からいまだ抜け出せず、酒と博打に逃げる「福島三羽がらす」の一人・佐藤久志(伊藤久男)に手を差し伸べているところ。コアなエールファンなら、この機会にぜひ見ておきたい作品だ。
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