三遠南信自動車道の整備事業のうち、最難関とも言われる長野・静岡県境の青崩峠トンネル(仮称、延長4998メートル)の掘削が大詰めを迎えている。工事を難しくしたのは、かつての地殻変動が生みだした「弱い地質」と600メートルを超える「土(ど)かぶり」だ。二つの要因について、事業を受け持つ国土交通省飯田国道事務所の市川英敏副所長(取材当時)に解説してもらった。
市川氏は、現地の状況について「中央構造線の影響を受けて山の地質が脆弱(ぜいじゃく)になっている上に、土かぶりが漬物石のように載っかっている」と例え話を交えて語った。
中央構造線とは九州から関東まで延びる日本最長の大断層で、太古の昔に大地がずれた痕跡だ。掘削現場は中央構造線から西に500メートルほどずれているものの、その活動によって辺りは地盤がもろくなっている。
山が軟らかい方が掘りやすいようにも思えてしまうが、それは見当違いだ。市川氏は「掘るのが楽なのは…
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